旅育とは?

旅育の話

旅育とは?

「旅育(たびいく)」という言葉をご存知ですか?

旅育(たびいく)とは、読んで字のごとく,を通じて こと。

これからAI時代に突入する社会でも必要な、

生きる力を身につけられる教育として近年注目を浴びています。

限られた時間の中で、机上での学びはもちろん大切ですが、

その学びを生かす人間らしい力が必要ということですね。

大人になってからでも旅という実体験は、

多くの知恵や感動を与えてくれ、自身を大きく育ててくれるものです。

旅育では、家族旅行にフォーカスし、

子どもの年齢は3歳くらいから9歳くらいがゴールデンエイジと言われています。

親子の絆を深めながら、楽しんで学ぶことができ、

人間としての土台を一緒に育てていけることが大きな良さだと思います。

旅には「小さな成功体験」が詰まっている!

旅育の定義

「旅は人生そのもの」だと例えられるように、

旅という概念はとても大きくて、ひとことで旅育と言ってもその捉え方は様々です。

観光マーケティングを専門とされている、森下昌美教授(東洋大学)は旅育について、

「旅は人間性の成長を促すという考え方で、旅によって得られる知識や興味・価値観の広がり、共感力を人の成長に役立てようとするもの」とし、

最も効果的な旅育にするためには、

以下の3つの要素は必要であると提唱されています。

旅の体験

人との時間共有

旅を素材とした教育

引用元「旅育シンポジウム報告」東洋大学地域活性化研究所所報

また旅行ジャーナリストであられる村田和子さんの

「旅育BOOK」という著書にはこのように記されています。

 

旅育とは  旅を通じて子どもの生きる力を育む こと

「生きる力」の定義 

自己肯定力自信 自立心 積極性 粘り強さ 決断力など

コミュニケーション力他者理解 共感力 表現力 社会性 協調性 責任感 など

知恵を育む力探究心 観察力 思考力 判断力 論理性 創造性 ひらめき など

変化が激しく将来の見通しを立てにくい昨今、生きる力が重要と言われます。

変わりゆく将来を見据えて子どもにどんなふうに生きてほしいか?を考えたとき、心身が健康であることに加えて、

自分らしく、豊かで幸せな人生を送ること

夢や理想を持ち、それに向かって歩むこと

子どもたちが生きる未来は今以上に変化の激しい社会となり、

他人との比較ではなく、「自分軸」で豊かさを感じ、

幸せだと思えることが求められるでしょう。

現状に甘んじることなく、自分なりの夢や理想を追い求め、

変化をいとわないことも重要です。

欲を言えばきりはありませんが、

この2つが叶えば子どもの幸福度はかなり高いと思うのです。 

引用元:旅育BOOK 村田和子さん

村田和子さん流 親子の旅育メソッド

1 旅の計画や準備は子どもと一緒に

2 役割や目標を設定、褒めて成功体験に

3 旅先では家族各々で過ごす時間をつくる

4 本物に多く触れ関心の芽を育む

5 思い出を「かたち」にして記憶に残す

旅育で得られる効果とは?

非認知能力が身につく

非認知能力とは、認知能力(IQなどで測れる能力)と対照的に、数値では測ることのできない能力のことを言います。

旅育をすることで、子どもの非認知能力(自己肯定力やコミュニケーション能力、探究心や思考力、創造性など)、

机の上で得る知識とは違った知恵を育むことができると言われています。

学校の勉強にも繋がることが多く、理解が深まる。

例えば社会の歴史や地理は旅行と直結する部分が多いですし、

移動時間から距離と速さについて体感で算数に繋がります。

また看板や地名から漢字が自然と記憶に繋がったり、生き物や植物との触れ合いは理科にも繋がります。

好きなものが増える(知っていることが増える)

親子の絆が深まる

幼児期の育児と旅育

皆さんは「子どもへのまなざし」という本をご存知でしょうか?

児童精神科医である佐々木正美さんの講演をまとめた育児書なのですが、

保育者に向けてたくさんのメッセージが詰まった素晴らしい本ですので、

もしまだ読まれていない方には是非手に取っていただけたらと思います。

子どもへのまなざしは、続、完と全3巻シリーズとなっています。
分厚い本ですが、目次ごとに読みたいところだけ開いて読むだけでも随分と気持ちが整います。
残念ながら佐々木正美先生は2017年に逝去されていますが、もし生きておられたら講演を聞きに行きたかったなあと本当に思います。

心に響く言葉がたくさん出てきますが、冒頭部分でグッときた部分を少し紹介したいと思います。

ーやり直しが難しい乳幼児期の育児ー

乳幼児期は育児のスタートであり、とても大事な時期。

それを建物にたとえて語られています。

幼児期が基礎工事のときで、その後の時期を、たとえていいますと小学校、中学校、高等学校、大学、あるいは大学院、留学などというのは、あとから造っていく建築の部分です。そういう意味から申しますと、小学校や中学校ぐらいが柱や床かもしれませんし、高校くらいになりますと外装の工事とか屋根の瓦など、そんなものかもしれない。大学や大学院、留学なんていうのは、内装工事かもしれませんし、あるいはカーペットや家具かもしれない。そうすると、みなさん、あとからやるものほど、やり直しがきくということが、お分かりになるでしょう。〜「A大学を卒業しました」、「B大学に留学しました」などというのは、ペルシャじゅうたんのようなものですし、スウェーデンの家具みたいなものなのです。「すばらしいですね」というふうに、訪問者は感嘆しますし、おどろきますよ。しかし、そんなものは、いつだって取り替えができるのです。ところが基礎工事に関心を持って、床をめくってみようなんて人はいないのです。そんなところはだれの目も向かないですね。けれども、いちど事があったとき、基礎工事がどれくらい建物の命運をけっするかということは、よくおわかりでしょう。修復不可能ということだってあると思います。建物ならいったんこわして、更地にしてもう一回建て直すということもできます。でも人間はそうはまいりません。かたむきそうになった建物に突っかい棒をしたり、いろんなことをして、それこそ腫れ物にさわるようにして、そっとそっとこわれないようにしていくより方法がない、ということだってあるでしょう

引用元:福音館書店 児童精神科医 佐々木正美先生

幼児期の育児はとても地味ではありますが、手を抜くことのできない大切な時間。

旅育も同じく幼児期にフォーカスされていますが、旅育という概念は幼児期の育児にとても相性が良いと思います。

モンテッソーリ教育と旅育

幼児教育として今やよく耳にするモンテッソーリ教育ですが、旅育にも通ずる部分があると思います。

モンテッソーリ教育と旅育
モンテッソーリ教育の大きな指針は子どもの「自立心を促すこと」。

旅育の難しさ

旅育は誰でも簡単に始められるという反面、

価値観や環境によって種類が無数にあることで、

教育法として確立しづらいものだと思います。

またすぐに結果として結びつかないということも多分にあります。

家族旅行と簡単に申しても、なかなか時間が取れないご家族もありますし、

我が家もそうですが経済的に旅行に多くのお金を使えないということもあると思います。

なので我が家には我が家の旅育スタイル。

その時その家庭にあった旅育を意識して、

お金や時間をかけなくてもできる旅育をしていけたらいいなと思います。

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